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雅楽の種類

1. 古代祭祀の歌舞(国風の歌舞)

国風(くにぶり)の歌舞では、曲により違いますが和琴(わごん)・笏拍子(しゃくびょうし)・笛・篳篥(ひちりき)等の楽器が使用される素朴な感じですが、時代を経て様式化されて伝えられています。

久米歌(くめうた)

起源は、神武天皇が大和の宇陀の兄猾を征伐した時に、久米部が歌った歌といわれています。仁孝天皇の即位大礼に再興され、以後天皇の即位礼に演奏されています。

東 遊(あずまあそび)

東国地方の風俗歌で、貞観三年東大寺大仏供養で演奏された「東舞」 が東遊の事と考えられます。石清水・春日・賀茂・祇園等の諸神社や宮中の儀式で演奏されていましたが室町時代に中絶、元禄七年(1694)に賀茂祭で再興されました。現在は宮中の他、氷川・賀茂・春日等で行われています。

大直日歌(おおなおびうた)

宮中の鎮魂祭で、倭歌の前に歌われる歌です。

倭 歌(やまとうた)

貞観三年東大寺大仏供養で東舞と共に演奏された記録があります。
現在宮中の鎮魂祭で奏されます。
この曲は舞を伴っています。

大 歌(おおうた)

現在、天皇の即位礼の行事の祝宴に奏されています。
大歌によって舞われる「五節舞(ごせちのまい)」は、唯一の女性の舞です。

神楽歌(かぐらうた)

歌舞による神事で、全体は、第一部・神おろし、第二部・神遊び、第三部・神おくり、の三部により構成されています。第一部の早韓神(はやからかみ)と第三部の其駒(そのこま)で人長(にんちょう)が舞を舞います。


2. 平安時代に発生した歌

古くは御遊等で管絃演奏の中で歌われた歌で、催馬楽では、笙(しょう)・篳篥・笛各一管と琵琶・箏が付け、拍子(独唱者)が笏拍子を撃ち、朗詠では、笙・篳篥・笛各一管が付けます。

催馬楽(さいばら)

平安時代に風俗歌や民謡等の歌詞に雅楽風の旋律を付けたものです。宇多天皇の皇子敦実親王(あつみしんのう)を祖とする源家流と源博雅を祖とする藤家流の二派ありましたが、現在は明治撰定譜で統一されています。

朗 詠(ろうえい)

漢詩に節を付けたもので、催馬楽と同様に源家流と藤家流の二派ありました。朗詠も平安時代には盛んに奏されていましたが、徐々に衰微してしまいました。明治に入って明治撰定譜を作り、それが現在に伝えられています。


3. 管絃と舞楽

管 絃(かんげん)

詩歌管絃といえば、平安貴族の教養科目でした。管絃とは舞を伴わない楽曲のみの演奏形態で、歌物である「催馬楽」や「朗詠」も含まれます。使用楽器は笙・篳篥・笛・琵琶・箏・鞨皷(かっこ)・太皷・鉦皷(しょうこ)です.。但し、催馬楽を演奏するときは、笏拍子が加わります。

舞 楽(ぶがく)

舞楽は、唐楽系統の左方舞と高麗楽系統の右方舞に分けられます。舞姿も、文舞(ぶんのまい)・武舞(ぶのまい)・走舞(はしりまい)の三種類に分けられます。平安時代に我が国で作曲作舞された曲も含まれています。

唐楽系統(左方)で使用する楽器は、笙・篳篥・龍笛(りゅうてき)・鞨皷・太皷・鉦皷で、着用する装束は主として赤系統です。

高麗楽系統(右方)で使用する楽器は、高麗笛(こまぶえ)・篳篥・三ノ皷(さんのつづみ)・太皷・鉦皷で、着用する装束は、一人舞や別装束(べつしょうぞく)以外は主として緑系統です。

宮内庁楽部 元首席楽長 ・ 大阪楽所 元音楽監督
   東 儀 兼 彦


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